2011年2月21日月曜日

二十五章 袋小路

JR伊予北条駅前〜鹿島を再興させるべく、JR伊予北条駅内の空き店舗を貸し棚と市民広場を兼ねた場所として再生させようと、「貸し棚出店者」を募集しておりましたJR北条駅 空き店舗 「貸し棚」プロジェクトの件です。(このHP内、1月21日(金) 四章に募集詳細有り)


経過を説明致します。

北条駅内の空き店舗の再生プロジェクトを企画するにあたり、一番の課題は「毎月のテナント賃料と運営費」をどうするかでした。単純に計算しても、賃料6万、光熱費3万、人件費20万で、月約30万円はかかることになります。

そこで候補に挙がった企画が、JR北条駅のコンビニ跡空きテナント内の棚を、30業者に月1万円で貸し出すプロジェクトでした。1月21日(金)にフライヤーやHPなどで募集を開始。

同時に、ラジオなどでも出店を呼びかけ、「もしそういう企画があれば参加しますか?」と皆に意見を聞きました。

「松山から北条へ納品に行く手間がかかる」、「あそこは人がいないので売り上げが期待できない」など、なるほどの声が寄せられました。

ひそかに平日のJR伊予北条駅の人の流れを調査してみますと、確かに人がいるのは朝と夕方の通勤時の少しの時間のみで、電車通学の北条高校や聖カタリナ大学の学生さんは電車が来る時間のぎりぎりまで駅ウラにある大型スーパーにいて、電車が来ると急いで駅のホームを横切り電車に乗り込むという光景を多く見かけました。

結果を言いますと、あれからちょうど一ヶ月経った募集締め切りの今日現在、申し込み者が3名ということで、テナント管理会社様にも上記のようにお伝えし、企画を中止しました。

しかしやはり、JR伊予北条駅のテナントが空きのままになっていると火が消えているようでなんとも寂しく、防犯の面でも不安を感じます。何よりも「廃れた町」というイメージが抜けません。

そこで、まちづくり協議会の方に「地元の老人会の皆さんに北条駅テナント内にお引っ越しを考えていただけないか?」と聞いていただいたところ、「今いる場所を作るのに松山市から補助金をいただいた経緯があり、義理が立たないということと、やはり居慣れたところを動きたくない」ということでした。ごもっとも。

というわけで、第一弾の北条駅前再生のプロジェクトは袋小路に入ってしまいました。

日本全国いろんな町を訪れましたが、「JRや私鉄駅前が廃れているのに町はにぎわっている」という町を僕は今まで見たことがありません。駅前がその町を象徴していると言っても過言ではない。せめて駅前くらいは活気が戻って欲しいと願っています。いつかJR北条駅前テナントでの商売成功する業者さんが出てくれれば、「この場所でも商売できるんだ!」と思ってくれる業者さんが次々に駅前通りを埋めてくれるようになってくれるでしょうが、0を1にする作業が一番しんどいんです。

今回協力していただいた皆様に感謝。JR北条駅 空き店舗 「貸し棚」プロジェクト募集は中止しましたが今日の空は青い。心はまだ折れていません。次のアイデアを考えて動きます。