2013年10月8日火曜日

二百八十七章 損得

「ここは嫉妬が強い町なんよ。ほやから目立たんようにせんと。面倒なんやから。」
と、地元の人が言った言葉を思い出しました。

北条は?と問えば皆「鹿島」と答えます。
なのに、鹿島を中心とした町おこし計画となると、
口をつぐむ人が多いのはなぜなのでしょう。
「太田屋さんらを儲けさせるために、なんでワシらが骨を折らんといかんのぞ。
鹿島が盛り上がっても鹿島の店が得するだけじゃろ」
もし、地元にそう思ってる人が多ければ、鹿島の復活はあり得ません。

坂本龍馬は「利」で敵同士をつなげ、革命を起こしました。

以前から鹿島に「海の家」のような小さなブースのお店を
たくさん増やすように呼びかけていたのは、
一人でも多くの人が得するシステムを作れば、
地元がまとまるのではないかと思ったからです。
道の駅 風和里に人が集まれば、何十の農家、業者が儲かるシステムが
すでに出来上がっています。風和里は固い。

鹿島だってみんなが得するように仕向ければ、
嫉妬は少しは薄れるのではないでしょうか?

簡単なことではないですが、
市場の原理を利用すれば自然にそう仕向けることが出来ます。
そのためには、誰もが商売できるよう、市場を自由に開放することです。
幕末から時代は変わっても、
人は「損得」に敏感です。

こんな美しい瀬戸内海に、かわいい島が浮かんでる景色を観られるだけで、
北条の人は儲けもんなんですけどね。
今週末から北条はお祭り。
お祭りは皆が主役。
だからお祭りは損得抜きで皆一つになります。